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forget-me-not

読書日記として利用予定。 載せる本は9割以上が購入した物です。
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黒幕

池波正太郎。新潮文庫。

戦国時代の人々の短編集です。
関ヶ原の合戦前後の武家の男と女。
その生き様。


肉のある話だなあ、という感じでしょうか。
肉体を持った男女というか。
躍動感がある。


夫の敵をと襲った男の自分の腕を切り落とさせる姿に心を打たれ、その男の妻になる女。
真田家の人々の物語。
等々。

池波さんの本は初めて読みました。
かっこいいですねえ。
男の文章って感じです。
脂はないけど、男臭さがある。
オヤジの文章じゃなく、男の文章って感じ。
こういうのは好きです。うん。
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本の姫は謳う

多崎礼。カッパノベルズ。


古代、天使が支配していた世界。天使達は高度な文明を持っていた。
そして現在。
世界に散った力を持った本を鎮めるために旅をする青年と本の姫。
二人?の珍道中。



弟の「おもしろい」は信用ならないのですが。
これも例に漏れず。
残念ながら、あまり面白い本ではありませんでした。
まあ、最後まで読むけどね(全4巻の1巻目)。

挿絵がかわいいので許してやっても良いかなw

てるてるあした

加納朋子。幻冬舎文庫。


中学を卒業し、高校入学前の春休み。
脳天気な両親は突然夜逃げを宣言。
両親とバラバラに、遠い親戚だという久代ばあさんの家に居候することになった15歳の照代。
どうしても両親を許せないまま、いろんな物に怒りを抱えた照代は、不思議な女の子の幽霊に出会う。


と、かなり違うような気がする粗筋ですが。
「ささら さや」の続編、になるのかな?
同じ町、同じ人が登場する物語です。
だから、同じ空気が流れています。
とても女性らしい話です。


どちらかというと、YA文学として良作だと思います。
なんとなく、学校の先生が子どもに読ませたがる本かなあ、とw

夏の名残の薔薇

恩田陸。文春文庫。

沢渡三姉妹が山奥のホテルを貸し切って毎年秋に開催するパーティ。
招待客は三姉妹の甥や姪、その配偶者や近親者が中心。
パーティで三姉妹は嘘話をする。
悪意の潜んだそのパーティで事件が発生する。



「去年マリエンバートで」という古いフランス映画があるそうです。
その作品を大量に引用してあります。
ただ、映画を知らないので引用してある場面と小説の場面との関連が全く分からないんですが。
唐突にト書きのようにやってくる引用文。
ただ、映画の紹介文を読むと、なんとなく納得できなくもない。


冒頭、柱時計の音があります。
「『ドグラ・マグラ』の出だしも、確か柱時計の音だったわよねえ」
という文章があったので、調べようと思ったけど、家にあったのは「少女地獄」だけでしたorz
「ドグラ・マグラ」は借りたのね……
残念。。。


恩田陸には珍しく、一応ちゃんと終わってる話でした。
恩田陸はけっこう終わらずに終わるんですよね……(ぇ)
なので消化不良が多かったりするんですが。
恩田さんはミステリ好きが書いた小説、という感じがものすごく強い人です。
良い方に出てるか悪い方に出てるかは別として。

古道具中野商店

川上弘美。新潮文庫。


東京近郊の小さな古道具屋でアルバイトをする20代の主人公。
駄目人間にしか見えない店主。
アルバイト仲間の男の子。
恋と友情。
簡単に言えばそんな話。



川上さんは面白いなあ、と思う。
物の見方が。
「男が上にのっかってくるときって、文鎮に押さえられてる紙に自分がなったみたいな気分」
なんてことはあんまり考えたことがないんだけど。
そんな視点を持ってるところがいいですねえ。


そういえば、何年か前に出たユリイカの川上弘美特集を持ってるんだけど。
ちょうど「センセイの鞄」が出た頃だったようで、その話が多かった。
中に、対談が載ってて、当人の川上さんはものすごくかっこいい人って感じだった。
タバコを吸う姿がものすごく似合ってそうな、そんな人ですね。
憧れるなあ……
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